ブックタイトル国際印刷大学校研究報告 第13巻

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国際印刷大学校研究報告 第13巻

23東日本大震災の支援調査活動(1)■セシウムは吸着・トラップする。ゼオライトがセシウムをトラップした粒子は高分子ポリマーで土壌と共に粒状カプセル化し、完全に放射線を閉じ込めてしまう技術も開発されていて、それらは道路舗装、堤防構築などに利用されるという。この場合、除染した土壌などの保管場所が不要となる。しかし、放射線量の高く、大量に存在する場合の処理は今後の課題でもある。レンゴーでは放射線遮蔽シートを開発し、仮置き場の保管用カバーシートなどで利用可能である。2012年10月17日~19日、北九州学術研究都市で産学連携フエアが開催され、初日に北九州市立大学環境技術研究所から放射能汚染物質を長期間保存するための「多機能盛土による放射性物質汚染土壌・廃棄物の隔離・保管」のテーマで発表があった。ここでは既に述べたゼオライト、プルシアンブルーなどの除染材が利用され、長期保存可能な構築物を実用化している。放射性物質の封じ込めは人類、最大の課題でもある。4、まとめ東日本大震災の支援調査に従事しながら、2011年6月号の第1報「大学の役割」から始まり、それぞれテーマを設定して、2012年12月号の第20報「災害復興対策」までまとめてきた。途中の第11報「drupa2012」は2012年3月刊行の国際印刷大学校研究報告の巻頭言でdrupa2012との関連性について報告した。図1のグラフ展開から福島県下の環境放射線量が平常値に戻るには、自然除染効果、半減期と各種除染効果により、かなりの年月を必要とするとの報告もある。低線量の健康問題など解決すべき課題は山積している。この印刷情報誌への連載は2011年1月13日にホテルエドモンドで開催された東京グラフィツクサービス工業会の新春賀詞交歓会で、印刷出版研究所の沼尾佳憲社長との約束により開始された。「印刷教育」を統一テーマとし、投稿者は国際印刷大学校客員教授、印刷教育研究会正会員,賛助会員(主として高校、大学の印刷メディア系教員)を中心に、印刷に関する教育・研究の新しい知見や実践を柱とした内容を基本としていた。しかし、準備中に2011年3月11日の東日本大震災により、方針を若干変更し、東北地方の支援活動のかたわら、結果を報告、今後の活動に有用な情報を提供し、印刷産業の発展に少しでもお役に立てればと念願して第20報まで継続してきた。今後も支援・調査活動を継続していく予定である。(謝辞)本支援調査活動にご協力を頂いた皆様、各種団体に謝意を表します。(2013年1月4日、玄海ロイヤルホテルにて)参考文献(1)木下堯博;印刷新報、2011年4月20日号(2)木下堯博;印刷情報、2012年12月号(3)http://www.jfpi.or.jp/JBFA/committee/environ/index07.html(4)山口聡ら;調査と情報、718号、(2011年6月28日)(5)http://www.quake-learning.pref.aichi.jp/bcp-pdf/jirei.pdf(6)河田恵昭;商工ジャーナル(2011年6月号)(7)日韓印刷文化シンポジュウム、印刷新報2011年10月20日号(8)KIPES展2年ごとの展示会であったが、2011年はKINTEX会場が増設・改築されたため2010年に続いての展示会(9)国際印刷大学校;G7CMSとJob Cardの展開(Open Event,2012年2月8日,池袋サンシャイン文化会館7階701会議室)(10)三浦澄雄;国際印刷大学校研究報告11巻pp9?12(2011)(11)RIT Report http://printlab.rit.edu/、Printing Standards Update PSO,G7 and PSA(12)東京グラフィックサービス工業会;ジョブ・カード制度、実践型人材養成システム報告書(2011年2月)