ブックタイトル国際印刷大学校研究報告 第13巻

ページ
7/40

このページは 国際印刷大学校研究報告 第13巻 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

国際印刷大学校研究報告 第13巻

5ISO?12647について■間で使用できるとしています。またオフセット印刷では平台印刷では350%以下、輪転印刷では300%以下としています。八項目のグレイ再現とグレイバランスではグレイの判定はCIELAB値を使う事が決められています。そしてグレイの判定をするコントロールパッチの階調値は25%、50%、75%が一般的です。印刷方式によって表1のような値になっています。次に要求項目のうち4.3 校正印刷、本刷り印刷では六項目の要求事項があります。二項目では印刷材料の視覚特性を規定しています。この中には印刷用紙の色、印刷用紙の光沢、プロセスインキの色、プロセスインキの光沢が含まれています。印刷用紙、印刷、インキの特性は印刷方式によってかなり変ります。オフセット印刷と新聞印刷とでは対照的な印刷物ですので特性もかなり異なります。例えば用紙の明度(L“)を比較するとオフセット印刷の場合、グロスコートなら93、上質紙の場合でも88必要ですが新聞用紙では80です。白色度を比較するとグロスコート紙で89%、上質紙で73%ですが、新聞用紙では60%です。プロセスインキの色についても印刷方式によって差があります。印刷用紙の性質がオフセット印刷と新聞印刷とではかなり異なるので当然ですがグロスコート紙と新聞用紙に印刷した色を表2に記します。両者を比較した場合の最大の違いは発色域の差です。4.3 印刷物の要求事項の三項目は階調再現の限界について規定しています。これも印刷方式によって値が変りますが同じ印刷方式でも使用する材料によっても値が変ります。表3はスクリーン印刷における階調再現限界です。使用するインキの種類、スクリーン線数によって再現できる限界値が変ります。スクリーン線数20/cmでUVインキを使用したときは最小階調値が5%で最大階調値が95%になります。新聞印刷でもオフセットを利用するときは3%~85%、凸版を利用するときは5%~ 85%になります。印刷物の要求事項の四項目は階調値増大と増加について規定しています。階調値増大とは従来のドットゲインの概念でどのくらいの範囲でドットゲインが許されるかを階調値を使用して規定しています。階調値を使用するとAMだけでなくFMでも増大を規定できます。オフセット印刷では詳しく階調値増大を規定していますが、用紙の表面形状とスクリーン線数が変った場合の階調値増大を表4に記します。階調値増大はスクリーン線数が細かくなるほど大に、用紙が租面になるほど大になります。その他の要求事項に画像の見当性(画像位置の許容度)があります。ISO12647-1では要因の測定法を規定しています。印刷の色彩管理はCIELABの色度と色差を使う事になっています。色彩の計算、色差の計算法はISO13655で決まっていてそれを利用します。その他コントロールストリップはどのようなパッチを使用すべきか、印刷物のスクリーン角度の計り方、光沢の測定、見かけのトラッピング量、ダブリングとスラーの測定、プロセスインキのベタの相対濃度測定などが記載されています。表1 印刷方式によるグレイバランススクリーン印刷新聞印刷オフセット印刷C757575Y64646475%M646464C252525Y15181925%M151819C505050Y40404050%M404040表2 オフセット印刷と新聞印刷のプロセスインキの色彩値CMYM+YC+YC+MKインキの色グロスコート紙54468746492416L“-3672-667-66160a”-49-5904724-450b“新聞用紙57537952534140L“-2348-541-3471a”-270602518-224b“2040線数10%~90%20%~80%溶剤インキ10%~90%20%~80%水性インキ5%~95%10%~90%UVインキ表3 スクリーン印刷の階調再現スクリーン線数平滑用紙中程度租面用紙521215186014172070161922表4 スクリーン線数と用紙の表面性による階調値増大(50%パッチ)