ブックタイトル国際印刷大学校研究報告 第13巻

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概要

国際印刷大学校研究報告 第13巻

7CMSの数値計算による新手法■率を、任意の印刷機、インキ、紙を使った印刷物で正確に再現することがカラ―マネージメントの目的である。そのために前半で使用したと同一のカラ―パッチをカラ―マネージメントをしたい任意の印刷機、任意のインキおよび紙を用いて印刷しそれらのR, G, Bフィルター濃度を測定し次の特性値を算出する。用紙部である0%網点パッチのR, G, B濃度測定値より紙の反射率RP, GP, BPを算出する。ベタ部であるC, M, Y, Kの100%網点の濃度測定値から紙の濃度測定値を引いた値からRSC, GSC,BSC, RSM, GSM, BSM, RSY, GSY, BSY, RSK, GSK, BSKを算出する。C, M, Yの5%から95%の網点パッチのR, G, B濃度測定値から紙の濃度測定値を引いた値から、上記の方法で網点の刷り重なった状態でのオプティカルドットゲインの係数を算出する。それらをFR, FG, FBとする。3.1 墨の網点面積率の算出網点の製版では、再現したいR, G, Bの濃度の内、最初に墨網点にする量を設定する。三つの濃度の内最小の濃度を墨で全部置き換えると残りの濃度は、残った二つの濃度から各々最小濃度を引いた値を二色で再現してやればよい。現実には置き換えた部分の境が画像中に生じるため、最小網点の何割かを墨に置き換えてやればよい。その濃度をDK、墨のベタ濃度をDSKとすればその墨の網点面積率kは、       で算出できる。3.2 RGBからCMYKへの変換再現したいR, G, Bの、ある印刷機とインキと紙で印刷し再現するC, M, Y, Kの網点面積率c, m,y, kは下式で求められる。R=R(P 1?c+cRSC()1?m+mRSM()1?y+yRSY()1?k+kRSK)?F(R c+k?ck()1?c?k+ck)G=G(P 1?c+cGSC()1?m+mGSM()1?y+yGSY()1?k+kGSK)?F(G m+k?mk()1?m?k+mk)B=B(P 1?c+cBSC()1?m+mBSM()1?y+yBSY()1?k+kBSK)?F(B y+k?yk()1?y?k+yk)Kの網点面積率は前もって決めてあるので、この3式はc, m, yの網点面積率を変数とする連立方程式となる。この方程式を解くことにより反射率R, G, Bを再現するc, m, y, kの網点面積率の組みを求めることができる。3.3 不正吸収のない仮想インキでのc, m, y網点面積比近似解の算出不正吸収のない仮想インキに対しては上式はR=R(P 1?c+cRSC()1?k+kRSK)?F(R c+k?ck()1?c?k+ck)G=G(P 1?m+mGSM()1?k+kGSK)?F(G m+k?mk()1?m?k+mk)B=B(P 1?y+yBSY()1?k+kBSK)?F(B y+k?yk()1?y?k+yk)の各式から近似解c, m, yは簡単に求められる。3.4 逐次近似法上記近似解を用いて逐次更なる近似解を求めることができる。R=R(P 1?c+cRSC()1?m+mRSM()1?y+yRSM()1?k+kRSK)?F(R c+k?ck()1?c?k+ck)で、RSM, RSYの値はほとんど1に近くm, yの値が変動してもほとんど変わらない。したがって上記近似値m, yを用いてcの良好な近似値を得ることが出来る。同様に、k= 1-10-DK1-10-DSK