ブックタイトル国際印刷大学校研究報告 第14巻

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国際印刷大学校研究報告 第14巻

2■国際印刷大学校研究報告第14巻(2014)木 下 堯 博印刷産業に於ける環境諸問題の一考察A Certain Consideration of the EnvironmentalProblems in Print Media IndustryAkihiro KINOSHITA1.はじめに 印刷産業に於ける環境問題は地球規模での温暖化問題などを基本として、印刷システムのフローや諸材料などを見直し、常に環境を考慮する必要があろう。本報告では主として2013年度の環境問題に関し、報告した概要を要約した。 drupa2012ではランダ旋風があり、インクジェット印刷が世界を席巻する勢いで成長を続けている。世界4大印刷展のシカゴPrint13でもPODを中心とした短納期、高品質、低コスト更に環境問題の潮流があり、2013年10月2日から開催されたJGAS2013でも、同様の傾向がみられた。国際印刷大学校では同日、印刷工場内の光触媒を用いたVOC削減システムのセミナーを行った。 2013年12月に開催されたエコプロダクッ展には印刷企業も出展し、環境に対する取り組みを公開した。 このような状況下で日本の印刷出荷額は徐々に減少し、2013年には6兆円を切るとも言われているが、実質GDPとの比率では表1に示すように1.1%台に減少することが見込まれている。かつての1990年代の2 %への復活を目指したいと念願している。 印刷界が幅広い領域で、業務内容を拡大・変革し、ITやロジステックスなどを包含した新しい企業体へ変身していくことが必要であろう。 一方、アメリカでの物価の価値を示す表2が商務省より発表されているが、2005年を100として、年次別の調査で印刷や出版は価格減少傾向にあり、GDPとの相間関係を算出するとマイナスとなった。農業や教育、製造業の中では化学工業がプラスの相関になっている。製紙工業もプラスではあるがその率は低迷している。これは印刷、出版の減少傾向の影響もあろう。 このような、印刷産業界の状況の中で、drupa2012から帰国後、6月15日大阪で開催のJP2012に参加し、Meetingの際、オフセット校正の専門業者の大阪のSANYOCYP㈱の従業員(オフセット校正年次2006200720082009201020112012201320142015注)2012以降、GDP野村証券、印刷出荷額竹原先生推定値実質GDP512523518489512509510533543554印刷出荷額6.876.96.76.266.25.975.795.59比1.33%1.34%1.33%1.37%1.21%1.18%1.19%1.12%1.07%1.01%表1 日本の実質GDPと印刷出荷額(兆円)From BEA(May 2013) Survey of Current AnalysisUS Depertment of Commerce200910911610997129106981167311710112612912398104114Gross Domestic ProductGovermentPrivate IndustriesAgricultureConstructionManufacturringDurable goodsMachinaryWood ProductsNon Durable goodsPrintingChemicalPaperFoodInformationPublishingEducationPrice Indexes 2009-2012(2005=100)201011011811011112610595110751189812713211296100117201111312111314212910993109691309513713111196100119201211512311414313011094--133----97-121Correl0.9930.9920.9560.5940.941?0.784?0.782?0.8390.983?0.9610.9870.419?0.746?0.284?0.6930.963表2 アメリカのGDPと各分野の価格指数から相関係数を算出