ブックタイトル国際印刷大学校研究報告 第16巻

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国際印刷大学校研究報告 第16巻

■国際印刷大学校研究報告第16巻(2016)インターンシップ制度の印刷企業への導入研究木下堯博、森下舒弘、谷脇栗太**、川口花Studies on Introduction to Printing Industry of the InternshipAkihiro KINOSHITA, Nobuhiro MORISHITA, Kurita TANIWAKI* & Hana KAWAGUCHI*1.はじめにインターンシップ制度については学術と実業との融合を目的として、文科省、経産省、厚労省が一体となり1997年から開始され、今日に至っている。また、大学基準協会の指導により、各大学で行っている自己点検・評価の中で、教育方法の授業評価にもインターンシップの項目が含まれるようになってきた。日本インターンシップ学会の研究会1)が九州大学で開催され、高大接続に見るインターンシップに関する討論を行った。Agfa Azura内覧会が㈱サンエムカラ―で2014年3月14日に開催され、グラフィックメディア教育について紹介する機会があった2)。ここでは厚生労働省ジョブ・カード制度(JC)に関し、2009年?10年の2年間、東京グラフィツクサービス工業会で印刷カリキュラムを構築し、実践した内容を報告した3)。IPEX2010ではこのJCの原点となったイギリスのNVQ(National Vocational Qualification)制度を調査した4)。ドイツではマイスター制度が確立していて、専門大学と学術大学とが有機的に機能し、産業界との連携が進展している。1964年11月に日本印刷学会秋季研究発表会特別講演で「印刷教育の展望」5)と題し、マイスター制度などの調査を報告した。それから50年、印刷教育研究を今日まで積み上げ、1985年の印刷教育研究会の設立と最近の活動では「東日本大震災の支援活動」の印刷情報誌での連載(20報)に続き、2013年1月号から「印刷教育研究半世紀の歩み」6)をまとめた。JGAS2013,page2014では環境問題としてオフセット印刷のVOC削減、常温One Way湿し水供給装置、更にソウルでのK-PRINT展の国際環境フォーラム7)でオフセット印刷の環境・水なし印刷技術などを報告してきた。本調査研究では大学コンソーシアム京都8)、京都女子大学、京都情報大学院大学、など京都市内の各大学の協力のもと、インターンシップ希望学生9名を㈱サンエムカラ―で受け入れた。2014年8月18日?29日の10日間、著者らがJC(厚生労働省HPで公開)でまとめた内容3)を参考にして、印刷営業、DTP、デジタル製版、オフセット印刷、製本の各分野をOff JT、OJTにて実施、印刷界で次世代を担う有意な人材育成をもとに社会貢献活動を行なった。本報告は印刷企業でのインターンシップのあり方をクロス分析など行い、今後の印刷人財教育の対応をまとめたものである。2.調査研究方法(1)2013年12月17日、㈱サンエムカラ―本社5階に教育推進室を設置し、内外の文献・資料を収集し、印刷作品のデータベース化9)に伴い、月1回の教育推進会議を開催し、各大学及び所轄公官庁との窓口となった。(2)2014年2月から大学コンソーシアム京都、京都産業21、京都労働局、京都市内の各大学、至学館大学(愛知)、神戸芸術工科大学(兵庫)、ダックエンジニアリング㈱、京都府印刷工業組合、ウエノ㈱、日本インターンシップ学会などの各機関との交流を行なって来た。(3)2014年3月、㈱サンエムカラ―は大学コンソーシアム京都にエントリーし本年度のインターンシップ受入れ企業250社中233番目となったが、登録した印刷・同関連企業数は、5社(2%)となった。(4)京都市内の大学・専門学院から3回生合計9名のインターン参加者があり、ガイダンスの後、22