よみがえる王朝絵巻 白描源氏物語 第2版

『白描源氏物語』を奉納


『白描源氏物語』奉納奉告祭

2017年6月20日、大和屋社長兼女将・阪口純久様の仲立ちにより、住吉大社に弊社の60周年記念出版『白描源氏物語』(画:安沢阿弥先生 文:小金陽介)を奉納しました(よみがえる王朝絵巻 白描源氏物語 第2版)。
当日は、住吉大社宮司・煦苴ケ弘様、権宮司・神武磐彦様、権禰宜・小出英司様にご対応いただき、石川会長の名代として、中野専務が御田植神事にご招待いただいたお礼と、このたびの趣旨をご説明しました。その後、『白描源氏物語』の奉納奉告祭が厳かに斎行され、住吉大社に古来より伝承される優雅で典雅な神楽舞を拝観いたしました。
このたびの奉納は、『白描源氏物語』の増刷にあたって、何かお役に立てていただけないかと、阪口様が代表を務める上方文化芸能運営委員会に相談したのがきっかけです。
源氏物語といえば京都のイメージがありますが、物語前半のクライマックスになるのは、ここ大阪の住吉大社です。本作では、「明石」で暴風雷雨のなかで住吉の神に祈る光源氏、「澪標」で身分違いゆえに住吉詣の源氏の行列を遠くから見守るしかない明石の君が描かれています。
安沢先生が主宰した日本画教室・蘖会(ひこばえかい)は、住吉大社の門前町である粉浜(こはま)に教室を構え、先生も住吉区我孫子(あびこ)にお住まいでした。40年以上の歴史を持つ蘖会には小学生の部もありました。教え子には御田植神事の奉仕に参加する子どもたちもいたことでしょう。


安沢阿弥先生と石川忠(代表取締役会長)


本書は瀬戸内寂聴先生をはじめ各界の皆様より高いご評価を賜りました(右:筆者 小金陽介)

源氏物語と住吉信仰

明石(住吉神に祈る光源氏)
明石(住吉神に祈る光源氏)

源氏物語では、配流・流離の憂き目にあった光源氏が、宮中に返り咲き、さらに栄達の道を歩んだのは、源氏が須磨で出会った明石一族が深く信仰した住吉の神の加護とされています。
一説には、源氏物語は「桐壺」ではなく「須磨」「明石」から執筆されたと伝えます。住吉信仰は物語の起点であり、また核心部分でもあります。
源氏物語のヒロインは、若紫・葵・夕顔・玉たま鬘かずらと植物ゆかりですが、明石の御おん方かたのシンボルは住吉神のご神木の「松」。住吉神に守られているがゆえに、「姫松」=国母(天皇の母)となる姫君を産むという幸運が約束されているのです。そして明石の御方には、「岸の姫松」(待ち続ける女)という住吉姫の可憐なイメージが重ねられています。

澪標(源氏一行を遠くから見守る明石の御方)
澪標(源氏一行を遠くから見守る明石の御方)

松風(明石の尼君・明石の御方・明石の姫君)
松風(明石の尼君・明石の御方・明石の姫君)

住吉御文庫に収蔵

大変光栄なことに、『白描源氏物語』は、住吉御文庫にも収蔵いただけることになりました。住吉御文庫は、享保8年(1723年)、大阪・京都・江戸の書林(書店)20人が発起して書籍奉納のために建てた、大阪最古の図書館と言われています。
住吉御文庫に次いで設立された天満御文庫は、天保8年(1837年)、大塩平八郎の乱の兵火にかかり、書物の大半が焼失してしまいました。住吉御文庫は創建当初の書物を数多く収蔵している点でも注目されています。『八雲抄』(やくもしょう)『俊頼髄脳』(しゅんらいずいのう)などの稀少な歌伝書、江戸幕府の禁書となった大塩平八郎『洗心洞箚記』(せんしんどうさっき)など様々な分野の希書を所蔵しています。この御文庫の貴重なコレクションに加えていただくことは、大阪の印刷会社として本当に名誉なことであり、安沢先生にもきっと喜んでいただけることと思います。
住吉大社様には、大変立派な奉納奉告祭を執り行っていただき、厚くお礼申し上げます。
これを機に、一人でも多くの源氏ファンに、安沢源氏絵巻に触れてほしいと願います。本書をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

◆お問い合わせ先(管理部)
TEL:06-6394-1182 FAX:06-6394-1082
e-mail:fuji-info@fujiseihan.co.jp

源氏物語碑(南海電車「住吉大社」駅)
源氏物語碑(南海電車「住吉大社」駅)

よみがえる王朝絵巻 白描源氏物語 第2版(紹介記事)