ブックタイトル品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社

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品質管理365日・第6集--短納期・低コスト・デジタル時代の印刷トラブル対策事例集::富士精版印刷株式会社

第3部テクニカルデータ■PDF作成のポイントPDF入稿のメリットPDFは“Portable Document Format”(ポータブル・ドキュメント・フォーマット)の略で、アドビシステムズが開発した電子文書フォーマットである。PDFはすでにさまざまな分野で活用されている。印刷用データの入稿フォーマットとして普及したのは、次のようなメリットからである。1データがコンパクトになる“Portable”(持ち運びができる)というネーミングが表しているように、PDFはデータがコンパクトなところに、その特長がある。PDFに変換することで、レイアウトデータと画像データが、バラバラでなく、ひとつのファイルにまとまる。100ページ以上のカタログでも、入稿ファイルはひとつのファイルですむ。また、画像データの入稿もれによるリンク切れも起こらない。2環境・アプリの違いが関係なくなるデータを入稿する場合、従来は、印刷会社とデザイナーが同じアプリケーションやフォントを使用している必要があった。しかしPDFを使えば、使いたいアプリケーションやフォントを自由に選んでデータを作ることができるようになった。PDFを読める環境さえあれば、パソコンがWindowsでもMacでも、端末がスマートフォンやタブレットであっても、同じように出力結果を確認できる。このことにより、お客様と印刷会社が仕上がりイメージを共有できるようになった。3データトラブルが減少する印刷用のデータには、厳密な正確性が要求される。プリンタでは出力できても、製版の出力機で処理する段階になってエラーになることも珍しくない。こうしたトラブルも、事前にPDFに変換することで発見しやすくなる。お客様側で「PDF化する処理」と、製版側で「出力機での処理」は、仕組みとしては非常に近いものだからである。画像データのリンク切れ、フォントファイルの添付もれといった基本的なミスも防げるので、スムーズに作業を進行できる。入稿に適したPDFの形式以上のように数々のメリットを持つPDFだが、印刷データ入稿用として使うためには、一定の条件を満たさなければ、トラブルの原因になる。PDF変換には、目的や用途ごとにファイル形式が前もって用意されている。目的・用途に応じた、正しい形式を選ぶ必要がある。目的・用途ごとに、どのプリセットを選べばよいかのガイドラインは表に示す通りである。136 Total Quality Control 365days