ブックタイトル国際印刷大学校研究報告 第15巻

ページ
16/44

このページは 国際印刷大学校研究報告 第15巻 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

国際印刷大学校研究報告 第15巻

■国際印刷大学校研究報告第15巻(2015)業者数規模の小さな零細小規模ほど会社等数と従業者数の減少率が大きい状況を表している(文献2)。従業者数500人以上?5,000人未満の準大手・中堅企業群の出荷額占有率および従業者数はともに増大している。500?999人および1,000?4,999人の会社数は2002年から2010年までの8年間に3社および2社増えた。499人以下および5,000人以上の企業群の従業者数と市場占有率は同じ8年間に逓減している。これらの増減は200?499人未満の会社が合併して500?4,999人規模へ移行,量産体制の一貫化の構築を反映している。5,000人以上の企業は8年後も2社であるが,従業者数を11.8%減少させており,固定資産投資を抑制,紙印刷事業のスリム化を図っている。表2中の「18年会社数推測」は2002年から8年間の減少率が2010年以降も同率で推移すると仮定した場合の2018年の推定企業数を示し,29人以下規模の企業数が2002年の半分,499人以下規模の企業数が3分の2に減少するとの予想値を示している。表2規模(人)02年会社等数従業者10年会社等数構成比(%)増減数増減率(%)A会社数B会社数10年従業者数構成比(%)増減数増減率(%)A従業者数B従業者数18年会社数推測18/02年比(%)2002年(平成14年)および2010年の印刷・同関連業従業者数規模別の会社・組合・個人総数合計18,493369,38513,020100.0-5,473-29.66,32724300,237100.0-60.148-16.3114,60311,4669,16849.64?910,61461,7647,00153.8-3,613-34.12,668―40,59713.5-21,187-34.316,608―4,50042.410?194,02454,1752,93022.5-1,094-27.21,906139,51113.2-14,664-27.126,008162,13353.020?291,64340,0601,2569.6-387-23.6900―30,45510.1-9,685-24.021,861―95058.430?4996437,3607605.8-204-21.2461129,4759.82-7,885-21.117,7003559962.950?9977453,4536424.9-132-17.1313444,31414.76-9,139-17.121,03834953168.710019931743,2382982.3-19-6.270240,50213.5-2,736-6.38,93832827988.02002997819,049610.5-17-21.88414,5844.86-4,465-23.41,8069464861.83004994516,572330.3-12-26.7―412,3034.10-4,269-25.8―1,4962453.75009992416,472270.2312.51619,3726.462,90017.66444,29990126.510004999811,377100.08220.0―215,1295.043,75233.0―3,99712144.05000以上215,86520.0200.0――13,9954.66-1,870-11.8――A:資本金1千万以上?3千万円未満の会社等数またはその従業者数。B:資本金10億以上?100億円未満。会社等は株式,有限,合資,合名,組合および個人を含む。18年会社数推測は2002年から2012年の傾向が延長すると仮定した値。出典:経済産業省(2012)『工業統計表,2010年調査,従業者数4人以上』を基に著者作成。203.ソリューション・プロバイダー事業新規展開の経営課題売上高の上位需要部門(納入先)は映像・文字情報製作(順位1位),金融および広告の各産業部門である(表3)。一方,印刷・製版・製本業の同業者同士の需要係数は1995年の9.02%(2位)から2005年に5.44%(5位)へ急落している。中小印刷業は売上高の7割(1998年)を自社の資本金および従業者数よりも小さな零細企業であるサービス業から金額ベースで38.5%受注し,自社の設備・技術不足を同業他社へ委託して補完,狭い商圏(日本語文化圏)で内需請負・下請け形態および賃加工で経営されてきた。需要係数の急落は情報手段としての紙媒体の機能が電子デジタル信号の出現で限界に達したことを表している。過去の印刷業は,その時代・地域における先端・周辺技術・機械を異業種から導入して文化伝承に社会貢献してきた。先進国の印刷業は中世・近代に国内外の異業種の先端技術,例えば化学から速乾性インク,銀塩写真・銅板腐食・感光樹脂,電気から落丁・色監視,帯電微粒子塗布,機械から製本,オフセット製版などを導入し印刷技術を高めてきた。日本の印刷業は国外から印刷技術を導入し,賃加工料と互助関係で経営されてきた。しかし,情報媒体のデジタル信号化は動画と音声を瞬時に遠隔地へ伝播,検索・記録の作業と生産・販売の業務をオムニチャネルomni channel化させ,紙印刷物の付加価値およびリアルタイム企業経営に対する社会的貢献を縮小させている。顧客は自己の嗜好・満足度をブログで発信している。一部のサービス業は交流サイトSocial Network Systemから自社の顧客満足度と投資効率との統計的因果関係を時系列分析し,品揃えや立地等を検討,リアルタイム経営している。電子デジタル信号はプリンターを高機能化,紙印刷物の入稿から編集作業をDTP化,配送までの作業工程を機械化し賃加工作業の付加価値を頭打ちにしている。日本の代行業・便利屋はインター14